2008年度 社会学科 鵜飼ゼミ 卒業論文 相互批評集

TY著

ロハスの環境効果とは

この卒業論文は、環境によいライフスタイルと言われるロハスがどのように環境によいのかを明らかにするものである。まず1章ではロハスについてまとめ、ロハスがアメリカで生まれたライフスタイルであり、日本のロハスが本国のものと差があり、筆者にとってのロハスが日本のロハスであることを明らかにした。2章では、現在の環境問題解決は社会システムの変化から生じたもので、ライフスタイルの変革が非常に重要であるが、それには多くの難点があることをまとめ、何をもって「環境効果」とするかを論じている。3章では、ロハスがエゴイズムから始まる環境配慮行動であること、価値観を変えることでライフスタイルの変革を可能にする考え方であることを明らかにした。そして4章では、ライフスタイル変革の難点を解決するという意味で、ロハスが環境に効果があるという結論を得て、さらに今後の循環型社会形成に向けて何が必要であるかを論じている。

[キーワード] 環境問題 ライフスタイル 価値観の変革
TY論文への批評
現在の日本の多くの人が考えるように、私自身も環境問題に対し問題意識は持っているものの、不便な思いをしてまで行動にうつすのは面倒だと思っていた。実際ロハスという言葉もそれまでほとんど知らなかったのだが、その成り立ちやアメリカと日本での違いなどは読んでいても面白く、わかりやすい説明ですんなりと読めた。さらに環境問題の側からも考察し、その二つがきっちりと当てはまり、「だからロハスは環境問題の解決に効果がある」と綺麗に結論付けられているところが良かった。しかし、先にも述べたように私自身はロハスについてこれまで知らなかったし、知っている人、興味を持っている人にとっても、一時の流行で終わってしまう可能性は大いにある。そうならずに生活創造者が増えるためにはどういうことが出来るか、もう一歩踏み込んでいたらより良かったとも感じた。
(MM)
しっかりと自らの立場で意見を言い切っている文章は論点が分かりやすかったです。しかし、論文内で環境問題について占める割合が多かったので、ロハス行動が環境にどのような効果を与えることが出来るのかということしか分からない文章になっているように感じました。また、社会や人々に与える影響ということで、ロハスが効果のあることが分かっても、一般人の嗜好と違ってどのようなメリットがあったのか、も明確にされていない気がしました。
環境とロハスの関係性に関しては、1章から順番にこちらが疑問に思うことを一つ一つ解消していってくれる丁寧な説明がしてあり、良かったです。個人的には、日本のロハス事情が実際にどのようなことを実行しているのか書かれていれば、もっと良くなったと考えます。
(OT)
環境問題を社会的に考えるのは、テーマが大きすぎてむずかしいのですが、TYさんはそれをロハスというライフスタイルに上手にしぼって研究したのはよかったと思います。欲をいえば「ロハスは身体にこんなに良い」など、具体的言説へのこだわりがほしかったかな。
(UK)