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野村裕美ゼミ 青森県下北郡・風間浦村交流報告

青森県下北郡・風間浦村交流報告

ゼミ担当 野村 裕美

2011年9月に、3.4回生のゼミ生13名とともに下北郡風間浦村へ訪問しました。今年は3月の東日本大震災のため、村も被災区域に含まれていたこともあり一時は訪問が危ぶまれましたが、風間浦村役場の全面的な協力を得て、今年も訪問を実現することができました。震災後の人々の生活意識の変化、青森県が直面する原子力発電所問題にも触れることができ、本年はこれまでにも増して多くの学びを持ち帰ることができました。地域医療の崩壊への危機意識から、村民たちが集って立ち上げた北通り地域医療研究会のメンバーの方へのインタビューでは、震災後の村の様子、医療と介護の専門職が津波警報の届かぬ場所で必死に高齢の人々を避難所へ運んだ様子、避難所でストレスの高まる生活を強いられていた人々の様子などを伺うことができました。

村への訪問は今年で3度目となります。前年に続いて今年も村内7施設での交流実習やインタビューを実施し、過疎の村の直面する保健医療福祉の現状と課題について理解を深めることができました。とくに、小学校や保育所で放課後に遊んだ子どもたちやデイサービスセンターで出会った利用者さん、職員さんとの交流を通じて、社会福祉専門職として生活課題をどうとらえ、何ができるかをともに考えさせていただく機会をいただきました。

現地では、青森県立保健大学社会福祉学科学生さんとも合流し、同じ宿に泊まり、プログラムの一部に参加してもらいました。就職活動の話や互いの大学生活などを話しする機会にも恵まれました。

新島襄の縁で訪問が叶っていますが、今年も社会学部からの交流助成を受けられたことで、多くのゼミ生が本プログラムに参加することができました。学びの成果は、2011年12月に開催された同志社社会福祉学会年次大会におけるポスター発表において発表をすることができました。

このフィールドワークの位置づけ
  • 本学の社会福祉学専門演習の課外学習として位置づける
  • 本学と青森県下北郡風間浦村との交流事業として位置づける
  • 社会学部からのゼミ交流助成事業(交流事業)の一つとして位置づける

フィールドワークの目標
  • 風間浦村と学校法人同志社との交流事業を通じて、交流を深める。
  • 本学で社会福祉学を学んできた最終年度の集大成として、本学と交流の深い風間浦村の協力を得て、過疎の村で実践に取り組む各種専門職の人々と交流し、①保健・医療・福祉の今日的課題を学び、また、②専門職としての志(使命)を地域で活躍する多職種の方々から学ばせていただく。

日程
2011年9月13日(火)〜9月15日(木)(2泊3日)

行き先
青森県下北郡風間浦村(本州最北端の村)

フィールドワーク受入れ先
受入窓口
風間浦村役場 飯田 浩一 村長

講師協力
風間浦村教育委員会 越膳 泰彦 教育長

交流実習先
  1. 風間浦村地域包括支援センター
  2. 易国間小学校(いこくま)
  3. 蛇浦小学校(へびうら)
  4. 下風呂小学校(しもふろ)
  5. 風間浦保育所
  6. 風間浦村診療所
  7. 風間浦村社会福祉協議会

現地における他大学との交流
青森県立保健大学健康科学部社会福祉学科 杉山 克己 先生(医療福祉論専門)とゼミ生

見学先
  1. 大間原子力発電所建設地
  2. 村口産業・わいどの木
  3. 恐山 津軽三十三観音番外札所 曹洞宗恐山菩提寺
  4. 北通り地域医療研究会


宿泊先協力
さが旅館

参加者
社会福祉学専門演習Ⅰ・Ⅲ 履修学生13名
9月13日
火曜日
8:40大阪伊丹空港出発
10:15青森空港到着
10:45バス移動昼食休憩
道の駅よこはま「菜の花プラザ」
14:00風間浦村到着
新島襄寄港記念碑訪問
15:00風間浦村役場挨拶
講演「村と新島襄の縁」
ガイダンス
風間浦村 飯田 浩一 村長
風間浦村教育委員会 教育長 越膳 泰彦 氏
風間浦村役場 総務課 冨岡 宏 氏
15:30げんき館出発
16:00大間原子力発電所建設現場視察
16:45本州最北端訪問
17:00あわび増殖センター視察
17:45宿到着
青森県立保健大学杉山ゼミ到着
夕食
ミーティング①
青森県立保健大学と同志社大の交流
村一日目の振り返り・明日のインタビューの準備、機器のチェック、打合せ
22:00就寝
9月14日
水曜日
7:00起床
7:30朝食・ミーティング②
8:30宿出発
9:30フィールドワーク開始
  • 交流実習(一日)
  • 見学・インタビュー
村内7施設に分かれ、交流。
16:00フィールドワーク終了
17:00宿到着
18:30夕食村役場および村民の皆様との懇談会
21:00ミーティング③
22:00就寝
9月15日
木曜日
7:00起床
7:45朝食・ミーティング④
8:30宿出発
9:00青森ひば細工体験村口産業・わいどの木
(ひば木工体験と村口社長との懇談)
10:30バス移動
12:00恐山参拝
15:00休憩
18:20青森空港出発
19:55大阪伊丹空港到着
20:10解散(空港内)

主な訪問先

新島襄寄港記念碑訪問

私たちの通う同志社大学の創設者新島襄は21歳の時、江戸から函館への航海中に風間浦村に寄港した。滞在期間中、新島襄はこの地の温泉に心身共に休められたことだろう。そのことを記念して建てられた新島襄寄港記念碑を私たちは訪問し、記念碑の周りを少し歩きながら、新島襄と風間浦の繋がりを学ぶときを持った。初めは同志社と風間浦の繋がりがあまり見えていなかったが、この訪問を通して、新島襄だけでなく同志社英学校を創設した山本覚馬が会津藩士であり、青森の教育の発展、近代化に大きく貢献したことなどを知ることが出来、同志社との繋がりを知ることができた。初日は雨だったが、二日目はお天気がよかったため、ここで集合写真をとり、この旅の思い出を写真におさめることができた。
(高木 麻祐)

蛇浦小学校

蛇浦小学校では、1年生から6年生まで、一斉に中休み中マラソンをしていました。校 長先生に「なぜ、マラソンをするのですか?」と質問したところ、「青森県は、肥満体型の方が多いから。」という予想もしていなかった答えが返ってきました。私たちは、体育館でマラソンを行っていた1・2年生と一緒に走りました。全力で取り組む子どもたちの姿がとても印象的でした。
昼食は、体育館にブルーシートを敷き、子どもたちと教職員の方々と皆で輪になりご飯を食べました。校長先生の奥様が作ってくださったお味噌汁と子どもたちが育てたプチトマト、そしてお漬物を皆で分け合いながら頂く昼食は、とても温かく幸せいっぱいでした。高学年の子どもたちが上手に下級生をリードする姿は、とてもたくましく感じました。
(北川 紗歩子)

体育の授業に参加しました。1・2年生は授業が始まる前から子どもたちは各自ですでに体育館の中を走り回り、最初の準備は完ぺきといった感じでした。子どもたちはこちらから話しかけに行く前に、話しかけてくれ、こちらの緊張を逆に緩めてくれました。どの子も先生の指示を十分に聞き、少しだれていても一度の注意ですぐに姿勢を正していました。体育の内容は、お尻につけたひもをとりあったり、ダブルダッチなどかなり高度な内容も含まれていました。
次に、算数の授業に参加しました。5・6年生の算数の授業に参加させていただきました。複式のクラスであり、大きくは片方を先生が教えている間にもう片方は問題を解くといった形であった。どの子も敬語をしっかりと使えていることに感心しました。そしてわからないところがあっても決して諦めず、最後まで解き、解説も聞いて理解する。そのスタイルが小学生で出来ていることに大変驚きました。
その後、3・4年生と畑の草むしりを行いました。畑の草むしりをやったことがなかった私は最初に抜いて良い草かどうかも周りを伺いながらやっていました。子どもたちは自分が担当したところは完ぺきに草が抜き取られ、そのやり方を横から見て感心しました。草をバケツに入れて、草プリンを作っているのが面白かったです。あと数え切れない数の虫を体中につけられ、最後は取ることを諦めました。終わってからも子どもたちは親切に水道の場所や、洗い方を教えてくれました。
(上林 泰史)

わいどの木

青森ヒバを原料に製材・木工業をしておられます。私達はそこでお店の中から作ってみたいものを選び、実際に木工体験をさせていただきました。指導してくださった社長さんはとても元気で、明るい方で、青森ヒバの魅力をたくさん語ってくださいました。青森ヒバは消臭・脱臭効果があるそうです。またアトピーなどにも効果があるという話でした。社長さんはこんな青森ヒバという良い自然の原料を、ぜひ福祉の現場などに活用できたらと話していました。また福祉だけでなく青森ヒバが生かされる製品を作って、たくさんの人に青森ヒバの良さを伝えたいと話しておられました。木工体験では、私はおろし棒とヘラを作らせていただきました。帰ってから実際に活用させていただいています。料理中青森ヒバの良い臭いがします。またそれ以外に全員に箸や、ヒバの削った粉もいただいて、とても楽しい体験をさせていただきました。ありがとうございました。
(浅野 奈津美)

大間原子力発電所建設地

大間町に建設中の原子力発電所を見学させていただいた。平成20年に着工され、平成26年の秋に運転開始予定のこの発電所は、今年3月に発生した東日本大震災以降、本体の工事が休止されている。完成すれば61.2キロメートルもの大間幹線を通じて東北電力株式会社むつ幹線経由で送電される予定である。その電気出力は138万3,000キロワットと、私には想像しがたい数字だが、それだけ大きな電気をまかなう発電所の工事が休止せざるを得ないことが、とても深刻な事態であることは想像できた。
大震災以降、原発への風当たりは強くなっているが、今私たちが生活していく上で多くの電力を原子力に頼っていることも事実である。漠然と原発は怖いもの、と考えていたが、実際に発電所の建設現場をみせていただいて、スケールの大きさや、危険に対する現場の方の高いプロ意識を臨場感をもって感じるという貴重な経験が出来た。今後、原発の進んでいく方向に注目したいと思う。
(中鹿 理沙)

さが旅館

関西から来た私たちをやさしい笑顔で出迎えてくださり、着いた瞬間に一つ緊張の糸が切れる感覚を感じたのを覚えています。ついた日の晩ご飯から帰る日の朝ご飯まで全て、おなかが一杯でも美味しくて残すことができませんでした。朝から出てきたイカの刺身が眠さも冷める美味しさで、友達が残しているのも食べてしまいました。
下風呂温泉郷は、海の潮の香りに交ざる硫黄の匂いが少しと辺りに漂う、「温泉に来た」と感じることができる温泉街でした。
さが旅館で入ったお風呂も、温度だけではなく、体の芯から、かーっと熱くなり長くつかることができませんでした。入ったり、出たりを繰り返してとても気持ちよく、出てからも体がポカポカと幸せな気持ちになったのを覚えています。
帰る時もとても名残惜しく、「またぜひ訪れたい」そう思えるところでした。
(上林 泰史)

感想

「震災と子どもたち」

3月11日以来、子どもたちは用心深くなり、自分たちで守らなくてはいけないという意識が芽生えた、と蛇浦小学校の先生よりお聞きしました。私は、子どもたちに地震のことについて質問することは、できませんでした。「地震どうやった?」と簡単に質問してよいことではない、と判断し、また、とびっきりの笑顔を私に向けてくれていたので、楽しい1日にしたい、と思ったからです。
海辺の近くということから、皆、家庭や学校等で「地震が来たら津波が来る」「高台へ逃げる」と小さい頃から教えられているようです。しかし、今回の地震を境により一層安全教育に力を注ぎたい、と校長先生はおっしゃっていました。
北川 紗歩子

「京都では体験できないこと」

3日間、あっという間に過ぎて行きましたが、とても充実した3日間でした。初めての青森で、いろいろなことを経験させていただきました。毎回ご飯は豪華でとてもおいしく、そして何より村の方々が温かかったので、とても満喫することができました。村の方々はみんな元気で笑顔だったと思います。そして話していて京都にはないようなおっとりとした雰囲気があるように感じました。また雰囲気だけではなく、恐山で死生観の考え方の違いを感じることができました。そして青森県立保健大学生とも話をして青森の県民性なども教えてもらいとてもおもしろかったです。また風間浦村診療所や地域包括支援センターでは、過疎地域での現状を教えていただくこともでき、とても貴重な経験をさせていただきました。本当にたくさんのことを学びたくさんのことを経験させていただき、大満足のフィールドワークでした。ありがとうございました。
浅野 奈津美

「震災後の避難訓練」

2日目のフィールドワークで、私は下風呂小学校へお邪魔しました。校長先生や教頭先生を始め、どの先生方も笑顔で受け入れてくださり、村や小学校のお話を聞かせてくださいました。また、偶然避難訓練の日だということで私たちも参加させていただき、生徒でも先生でもない少し不思議な立場から避難訓練の様子を見させてもらいました。おしゃべりをしてしまったことなどを真剣に怒られ、真剣に反省する子ども。その後の授業に積極的に発言しながら取り組む子ども。お昼休みに思いっきり体を動かして遊ぶ子ども。半日だけの短い訪問でしたが、とても素直で大らかな小学校での日常を経験する、貴重な時間にしていただきました。
2日目のフィールドワークで、私は下風呂小学校へお邪魔しました。校長先生や教頭先生を始め、どの先生方も笑顔で受け入れてくださり、村や小学校のお話を聞かせてくださいました。また、偶然避難訓練の日だということで私たちも参加させていただき、生徒でも先生でもない少し不思議な立場から避難訓練の様子を見させてもらいました。おしゃべりをしてしまったことなどを真剣に怒られ、真剣に反省する子ども。その後の授業に積極的に発言しながら取り組む子ども。お昼休みに思いっきり体を動かして遊ぶ子ども。半日だけの短い訪問でしたが、とても素直で大らかな小学校での日常を経験する、貴重な時間にしていただきました。

「子どもたちとの交流」

今回が初めての青森だったのでとても楽しい3日間でした。風間浦は海がとても近く、朝旅館から見える景色がとてもきれいだったことが印象に残っています。朝から温泉に入り、美味しい朝ごはんを食べ、2日とも清々しい朝を迎えることができ、またその後の保育園での交流実習でも、風間浦の地域の子供たちとたくさん関わることができ、よい学びのときとなったように思います。インタビューでは原発のことについても触れていただき、このタイミングで原発のことを改めて考える機会となり、とてもいい経験ができたと思います。とても充実した3日間でした。
高木 麻祐
記念碑前

記念碑前

小学校

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講義

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診療所

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