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  3. 社会福祉学科 永田ゼミ 立正大学川本健太郎先生ゼミとの交流討論会および小地域福祉活動サミット参加の報告

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「カワマタスマイルプロジェクト」と小地域福祉活動サミットに学ぶ住民主体の地域福祉(栃木県日光市フィードワーク)

11月29日(水)~11月30日(金)の二日間、社会学部社会福祉学科永田ゼミでは、日光市社会福祉協議会のコーディネートのもと、栗山地区川俣自治会に訪問し、市内の高校生ボランティアと協働した交流プログラムの実際について、住民やボランティア活動プログラムに参加する高校生からお話を伺い、限界集落における地域活性化や継続的な高校生のボランティア活動プログラムのあり方などを学んだ。また、同日日光市で開催された全国校区小地域福祉活動サミットに参加し、全国各地から集まった地域福祉活動実践者や大学生と交流した。
日光市社会福祉協議会では、次世代の担い手育成として、地域との関わりが薄くなってきている高校生世代を対象に地域活動やボランティア活動への参加促進に力を入れてきた。しかし、高校生のボランティア活動の実態は、「学校で得られる情報や安全確保等の範囲内での活動」「あらかじめ用意されたプログラムに参加する受け身的な活動」「一過性の体験に終始する継続性の欠ける活動」が中心で、若い力を必要としている地域と学校(高校生)との橋渡しも十分ではなかった。そこで、こうした課題を解決するため、2013年に日光市社会福祉協議会では、高校生の若い力で地域を活性化する仕組みづくりを目的に「NIKKO高校生ボランティアネットワーク構想」を掲げ、市内高校との連携のもと、活動を展開していくこととなった。NIKKO高校生ボランティアネットワークの契機は、東日本大震災における被災地での支援活動からスタートしたが、同時に、自らの地域での活動先を選定するために複数の地域での活動を実施し、その一つが日光市栗山地域(旧栗山村)にある川俣地区であった。
栗山地域は、日光市の北西部の山間部に位置し、総面積427.37㎢という広大な面積の約76%が日光国立公園に含まれ、豊富で良質な温泉、四季折々に変化する自然環境にも恵まれた地域である一方、過疎地域自立促進特別措置法(2000年)で指定された過疎地域でもある。また、国指定重要無形民俗文化財である「川俣の元服式」 や各地区に伝承されている「獅子舞」など、地域文化資産にも恵まれている。一方、集落は広大な山間部に点在しており、生活環境のあらゆる面において整備が遅れ、社会・経済的な発展が妨げられてきた。そのため、若者の定住が進まず、若年層を中心とする地域外への流出や自然減により人口減少が続いている地域である。川俣自治会は、栗山地域の北西部に位置し、西は群馬県利根郡片品村、北は福島県南会津群檜枝岐村と隣接し、居住地の平均標高は1,000m以上ある山間地域である。江戸時代から続く湯治場(川俣温泉、奥鬼怒四湯、川俣湖温泉)や鬼怒川水源の鬼怒沼、鬼怒川の源流で浸食された瀬戸合峡、明治から昭和にかけて操業されていた西澤金山跡などの名所がある一方、公共交通は、運航数の少ない市営バスしかなく、市内の中心市街地への移動にも車で1時間30分程度かかる。また、生業の中心は川俣ダムの建設(1966年)に伴い、農林業から観光業へ移行したが、景気の悪化や東日本大震災(2011年)の影響を受け、旅館・ホテルの閉館や民宿の廃業が増加している。2015年4月1日現在の地区の人口は149人、高齢化率は54.4%と、過疎化・高齢化が進む地区である。
今回の訪問では、NIKKO高校生ボランティアネットワークといわゆる日光市栗山地区川俣自治会が協働する取り組みである「カワマタスマイルプロジェクト」について話を伺い、川俣地区の住民の皆さんと活動に継続的に参加している日光工業高校の高校生とも意見交換することができた。カワマタスマイルプロジェクトは、長期にわたって、高校生と地元集落が継続的に交流するユニークなボランティア活動プログラムであり、地域と高校生の関係性の変容やそれを促すための社会福祉協議会や地域おこし協力隊といった外部支援者の役割について学ぶことができた。
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川俣地区自治会長の平英一さんからの活動紹介

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活動に参加する高校生からも活動についてインタビューしました

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郷土料理でのおもてなしをしていただきました

翌日の全国校区・小地域福祉活動サミットでは、各々が関心のある分科会に参加し、全国から参加した小地域福祉活動実践者と学びを深め、交流した。分科会のテーマは以下の通りで、すべての分科会に学生が参加し、後日学びを共有することもできた。
分科会①…居場所
分科会②…中山間地域のまちおこし
分科会③…子どもの貧困
分科会④…認知症
分科会⑤…共生社会・参加
分科会⑥…災害・防災
分科会⑦…新たな連携・協働
分科会⑧…福祉教育(子ども)
分科会⑨…新たな地域づくり
分科会⑩…住民主体の場づくり
本フィールドワークでは、地域づくりに取り組み住民との交流、ボランティア活動に取り組む高校生との交流、そして同じ大学生同士の交流を通して、地域福祉を推進していく方法について学ぶ機会となった。
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小地域福祉活動サミットでは全国の地域福祉活動者と交流しました

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鬼怒川温泉で記念撮影